それって本当に「共感」なのでしょうか?

こんばんは。
鷹取智子(たかとりともこ)です。

 

人とコミュニケーションをするとき、「共感」することが大事。そんな風に言われますよね。

 

でもね、多くの人が「共感」しているつもりが「同情」していることがあると感じています。コーチングを学ぶ前の私も、残念ながらそうでした;;;

 

では共感と同情はどう違うのでしょうか?

 

例えば昔、私が大好きな彼と別れてしまい、辛くて友人たちに話を聴いてもらったときのこと。

 

私:「彼と別れちゃった。寂しくて悲しくて本当に辛い・・・」

 

友人:「すごく良くわかるよ。だってさ、私も半年前に失恋したじゃない?その時も本当に辛かったもん。でもさ、あなたは長く付き合ったからなおさら辛いよね。私の場合はたった3カ月だったけどそれでも辛かったな~。眠れなかったし仕事も手につかなかったな。でも私の経験上、時間が解決するから大丈夫だと思うよ。男なんて星の数ほどいるんだしさ!」

 

これって共感でしょうか?!






ではないですよね(笑)

 

友人は共感しているつもりだったでしょうが、これは「同情」です。

 

「同情」とは自分の経験や枠組み、価値観などによって相手を理解しようとすること。「かわいそうに」と言った哀れみの気持ちも含まれていることが多いです。

 

こんな風に言われた当時の私は、

 

・なぐさめよう、と言う気持ちはありがたいけど、あなたと私は違うし・・・

 

・話をただ聴いて私の気持ちに寄り添って欲しいだけなのにな。あなたの過去の話をされても嬉しくないし、モヤモヤする

 

・なんかちょっと上から目線の感じがして嫌だな

 

そのように感じました。

 

そうです、「同情」は相手目線からのものではなく、自分目線のもの

 

では「共感」はどのように違うのでしょうか?

 

共感とは相手の思考・感情・枠組みを理解し、感じようとすることです。

 

『嫌われる勇気』で有名になったアドラーはこう言っています。

 

「もしも自分が相手と同じ心を持ち、同じ人生を持っていたら?」と考えることが大事。

 

またこうも言っています。

 

「他者と関わるうえで最も重要なことは、他の人の目で見、他の人の耳で聞き、他の人の心で感じることだ」

 

失恋して辛い、という気持ちもあなたと相手とでは違うものです。当たり前ですよね、あなたと目の前の人は違う人間ですから。

 

ですから、自分の体験・価値観などは一旦脇において、目の前の人はどのような辛さや気持ちなんだろう?と感じとろうとするのが「共感」なんですよね。

 

話は変わりますがCA時代、まだ新人だった時、自分が良かれと思ってしたサービスに対してお客様の反応があまり良くなかったため、落ち込んでいた私に先輩がこうアドバイスしてくれました。

 

「100人お客様がいらしたらお客様の価値観や感じ方、ご要望は100通り。だからいつも目の前のお客様に集中して、どうしたら良いのか感じ取り、考え行動することが大事」

 

自分視点の「こうすればきっと喜んでくださるはず」と言うサービスではなく、目の前の人がどう感じているのか?何を求めていらっしゃるのか?を第一に感じたり考えるよう意識を変えました。

 

「共感」すること。だいぶ訓練してできるようになってきたとは思いますが、気を緩めずに意識をしていきたい、と思っています。

 

あなたの場合はいかがですか?

この記事を書いた人

takatori tomoko

日本航空CAとして12年間接客に従事。                 
ラストの5年間は後輩育成に携わり、人財育成の難しさ、
やりがいを感じ自身もコーチング、NLP
(コミュニケーション心理学)など研鑽を重ね、 
2006年に研修講師・コーチへとしてのキャリアをスタートさせる。
                
人財育成コンサルタントとして「ビジネスマナー研修」
「コミュニーケーション研修」などを提供。
ビジネスコーチングも実施している。

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